Obsidian×AI連携は、Claudeのプロジェクト機能と何が違うのか|使って分かった4つの差

こんにちは、のた(@Nor21011)です。

私はAIと一緒にブログを書いています。ネタを決めるところから記事の構成、初稿まで、ほとんどの工程でAIと壁打ちをしています。

その壁打ちで決めたことをどこに置いておくか。ここ数ヶ月、ずっと考えていました。今はObsidianというノートアプリに置いて、AIに読ませる形にしています。ObsidianとAIを連携させて使っている、と言った方が伝わるかもしれません。

この話をすると、必ず返ってくる問いがあります。

「それ、Claudeのプロジェクト機能でよくないですか?」

もっともな問いだと思います。私も同じことを思っていました。今日はこの問いに、実際に両方を使ってきた立場で答えます。

この記事は、プラグインの入れ方やMCPの設定手順を説明するものではありません。連携させた結果、何が変わったのかという話です。設定方法を探している方には、他の記事の方が役に立つと思います。

以前、AIに覚えさせるのをやめてObsidianに置くことにした、という話を書きました(AIに覚えさせるより、自分の“第二の脳”に置くことにした)。今回はその続きで、置いた記憶が実際にどう働いているかを、プロジェクト機能との違いという形で書きます。

目次

プロジェクト機能でも、近いことはできる

私は、プロジェクト機能を推す記事を書いた本人です。

Claudeプロジェクト機能の使い方|ブログ用1個に全部集約する私の運用という記事で、ブログ制作用のプロジェクトを1つだけ作って、そこに全部集約する運用を紹介しました。あの記事に書いたことは、今も間違いだと思っていません。

プロジェクト機能に情報を入れておけば、AIがそれを踏まえて答えられる状態を作れます。過去のやりとりも残ります。私自身、プラグイン選定で悩んだときに以前の検討内容を思い出させてもらったことがありますし、記事同士の一貫性をチェックしてもらったこともあります。

それでも今はObsidianを使っています。使い分けているのではなく、壁打ちの土台としてはObsidianに移りました。

両方を使ってきて分かったのは、違いは機能の優劣ではないということです。差はもっと手前にあります。

記憶が「AIの中」にあるのか、「自分の手元」にあるのか。

根っこにあるのは、この記憶の置き場所です。使っているうちに、そこから4つの差が見えてきました。順番に書いていきます。

差1:探せる範囲が違う

探す手間そのものは、どちらも大して変わりません。私が使っていた範囲では、プロジェクト機能でも「前に話したあの件、探して」と言えば、プロジェクト内から探してくれました。過去のやりとりを自分でスクロールして遡る必要はありません。ここを「面倒だった」と書くと嘘になります。

違うのは、探せる範囲です。

1つ前提を書いておきます。私の環境では、AIがObsidianのVault全体を読める状態にしています。Obsidian側にも範囲はあって、許可していない場所までは見に行けません。箱が無くなるわけではない、ということです。

差が出たのは、その箱の作り方でした。プロジェクト機能の箱に入っているのは、私がそこへ入れたものです。Vaultという箱には、日々書いているメモも、判断の記録も、公開した記事も、最初から全部入っています。日々の作業場所がVaultなので、AIに読ませるために改めて入れ直す必要がありません。

プロジェクト機能を使っていた頃は、探してほしいものが箱の外にあることが普通にありました。そうなると、自分で探しに行くことになります。

一番はっきり差が出たのは、過去記事を扱うときでした。

私は記事のネタと進捗をNotionで管理していて、公開した記事には「扱う範囲」「扱わない範囲」をメモとして残しています。ただ、そのメモだけでは記事の中身の詳細までは分かりません。内部リンクを張るとき、「この記事のどこに何を書いたか」を正確に知る必要があります。

以前はそのたびに、記事のファイルをフォルダから引っ張り出して、アップロードして読ませていました。作業としては数分ですが、記事が増えるほど回数が増えます。

今は、その作業自体がなくなりました。記事もVaultの中にあって、AIはその置き場を知っているので、「この記事を見て」と言えば読みに行ってくれます。そのつど箱に入れ直す必要がありません。

大きな発見に聞こえないかもしれませんが、記事を書くたびに発生していた小さな作業が消えるのは、地味に効きます。

差2:決めたことを履歴に残すか、更新するファイルに移すか

Claudeのプロジェクトでも、中身は見えます。

自分で追加した資料は開けますし、プロジェクト指示も読み返せます。過去のチャットもそこに残っていて、私の環境では検索して探してもらうこともできました。ここを「見えない」と書いたら嘘になります。

私がプロジェクト機能を使っていた頃、壁打ちで決めたことは、ほとんどチャットの中に置いたままでした。プロジェクト指示やナレッジを育てていく手もあったはずですが、私はそこまでやっていませんでした。

チャットに残るのは、履歴です。迷っていた途中の案も、検討して採用しなかった判断も、そのまま積み上がっていきます。決まったことと決まらなかったことが、同じ場所に並んでいる。「今のルールはどれだったか」を知りたいとき、そこから拾い出すのは自分の仕事になります。

Obsidianに移って変わったのは、その中から今後も使う考えやルールだけを抜き出して、更新するファイルとして持つようになったことです。考えが変われば、そのファイルを直接書き換えます。更新したあとのファイルに残っているのは、今の結論だけです。次の壁打ちでAIが読むのも、更新後の内容になります。

これは製品の差ではなく、私の運用が変わった話です。

私のVaultには、ブログの土台になる考え方を書いたファイルがあります。誰に向けて書いているのか、何を大事にしているのか、どういう基準で決めるのか。壁打ちを始めるとき、AIはまずそれを読みます。

同じファイルを、私も読みます。読んで「ここは今の自分の考えと違うな」と思ったら、その場で書き換えます。書き換えたものを、次の壁打ちでAIがまた読む。AIと私が、同じ1つの文書を見ている状態です。

以前の記事では「自分の目に見えるファイルとして残す」とだけ書きました。実際に効いていたのは、見えることそのものよりも、今の自分の考えとして書き直せるという部分でした。

差3:リンクでつながると、忘れていても辿り着ける

ここがObsidianらしいところです。

Obsidianはノート同士をリンクでつなげます。あるノートから別のノートへ、そこからまた別のノートへ、辿っていける。この記事を書くための壁打ちの中で、その効き方が2回はっきり出ました。どちらも、私が自分の記憶を頼りにできなかった場面です。

1つ目は、完全に忘れていたケースです。

壁打ちの中で私は、Obsidianを使い始めた初日に「これはすごい」と感じた出来事を思い出そうとしていました。AIが記事の中身をちゃんと理解した上で指摘してきた、という記憶はあるのに、詳細が出てこない。「ちゃんとメモしておけばよかった」と口に出しました。

ところが、当時のメモは残っていました。

AIがVault内のリンクを辿って、見つけてきました。そこには、私が忘れていた詳細が書いてありました。新しいネタに対して「過去に書いた記事と内容は全く違うけれど、構成は一致している」と指摘された、という話です。内容ではなく構成の一致を見抜かれたことに驚いた、というのが当時の私の反応でした。

自分でメモしたのに、メモしたこと自体を忘れていた。それでも辿り着けました。

2つ目は、半分だけ覚えていたケースです。

この記事のネタを決めるとき、AIはNotionのネタ管理から候補を出してきました。悪くない候補でしたが、私には引っかかりがありました。「前の記事を書いたとき、次はこれを書くって言っていた気がする」。それだけで、何をどう言ったかは覚えていません。

伝えたところ、AIがVaultを辿って確定させました。前回の設計書、シリーズをまとめたノート、そして公開済みの記事の本文末尾。3箇所に残っていて、しかも記事の方では読者に向けて予告までしていました。

私の側にあったのは、あやふやな引っかかりだけです。 それが確かな答えになったのは、Vaultの中でノートがつながっていたからでした。

この2回で分かったのは、記憶の持ち方が変わったということです。全部を覚えておく必要がなくて、引っかかりだけ残っていればいい。詳細はVaultが持っていて、辿れば出てきます。

ブログを書く上では、この効き方が日常的に出ます。内部リンクを張るとき、似た記事がないか確認するとき、次に何を書くか考えるとき。記事同士のつながりが見える状態で相談できるので、壁打ちの精度も上がりました。

差4:AIを乗り換えても、思考が続く

4つ目は、私にとって一番大きい違いです。

プロジェクト機能に貯めた記憶は、Claudeの外へそのまま持っていきにくいと感じました。中身をコピーして運ぶことはできますが、同じ土台をそのまま別のAIに渡すのとは違います。

Obsidianに置いた記憶は、ただのファイルです。だから、別のAIにもそのまま渡せます。

これが実際に効いた場面がありました。Claudeには使用量の上限があって、私はよくそこに当たります(Claude Pro上限が早すぎる。Maxに上げる前に「ChatGPT併用」を選んだ理由)。壁打ちの途中で止まると、以前はそこで作業が終わっていました。

今は、同じVaultをChatGPT側のツールに読ませて続きをやれます。使っているAIが変わればモデルも変わるので、返ってくる答えの雰囲気は変わります。それでも、土台にしている知識は同じです。私の考え方も、ブログの方針も、決めた手順も、全部同じファイルに書いてある。だから、考えを整理する作業は続けられます。

上限が来なくなったわけではありません。上限が来ても止まらなくなった、という話です。

上限に当たるのは、むしろ早くなりました。壁打ちの最初に読ませるファイルが何本かあるので、そのぶん消費します。ここは完全にトレードオフです。読ませる量が増えたから消費が早い。そのかわり、決めたルールを共通の土台にしやすくなり、上限が来ても作業を続けられるようになりました。

消費が早くなるとしても、私は今の形を選んでよかったと思っています。

それでも、使い損ねることはある

ファイルに残して読ませても、それを使い損ねることは今もあります。

この記事を作っている最中にも起きました。AIは最初にワークフローのファイルを読んでいたにもかかわらず、決めてある工程の順番を間違えました。少し後には、手間がかかるという理由で工程を省こうと提案してきました。

どちらも、ファイルに書いてありました。読んでもいました。それでも、判断する場面でその内容が使われませんでした。

「ちゃんとファイルに書いておけば守られます」と書けたら気持ちいいのですが、そうはなっていません。ここを良く見せるつもりはありません。

もっとも、どこまでがAIの問題で、どこからが私の指示や書き方の問題なのか、はっきり分けられない場面もあります。

ただ、悪いことばかりでもないと思っています。

ずれたときに、何がずれたのかがはっきり分かるようになりました。以前は「なんとなく違う方向に行っているな」で終わっていたものが、今は「この工程が抜けた」「この原則から外れた」と特定できます。書いてあるものと照らせるからです。

実際、上に書いたずれは、その日のうちにワークフローのファイルへ反映しました。同じずれがまた起きるかもしれません。ただ、起きたときに気づくのは以前より早くなります。穴が見えるから、埋められるという状態にはなっています。

そして、今の私の構成には、プロジェクト機能に負けている点があります。

出先で壁打ちの続きができません。 Obsidian自体にはスマホアプリがありますし、端末をまたいで同期する仕組みも用意されています。ノートを読むだけなら出先でもできます。できないのは、Vault全体を読ませた状態でAIと壁打ちを続けることの方です。その環境が、私の場合はパソコン側にしかありません。プロジェクト機能なら、移動中にスマホから続きを話せます。ここは完全にあちらの方が便利です。

まとめ:戻れない9割、戻ってもいい1割

Claudeのプロジェクト機能とObsidian、4つの差をまとめます。

  1. 探せる範囲:以前は必要な資料をプロジェクトへ追加していた。今は日々の作業場所であるVault全体から探してもらえる
  2. 記録の形:以前は決めたことがチャット履歴に残るだけだった。今は、今後も使う結論だけをファイルに移して更新している
  3. つながり:リンクで辿れるので、自分が忘れていても出てくる
  4. 乗り換え:記憶がAIの中ではなく手元にあるので、別のAIにも渡せる

全部、記憶がファイルとして自分の手元にあるという1点から出ています。機能を比べた話ではありません。

私の実感を配分で書くと、プロジェクト機能に戻れないのが9割、戻ってもいいと思うのが1割です。1割は、さっき書いた出先の話です。移動中に壁打ちを続けたいときだけは、あちらがうらやましくなります。

どちらを選ぶかの境目も、私の実感で書いておきます。

扱う資料がまだ少なくて、移動中にも気軽に続けたいなら、プロジェクト機能で十分だと思います。私自身、しばらくはそれで足りていました。

記事や判断の記録が増えてきて、過去の自分が何を決めたのか自分でも分からなくなってきたとき。あるいは、1つのAIに縛られたくないと思ったとき。そのあたりが、置き場所を手元に移す意味が出てくる境目でした。

そして、この仕組みは完成していません。ファイルに書いても使い損ねることはありますし、直すたびに新しい穴が見つかります。育てている途中のものとして書いています。

それでも、AIとの壁打ちで決めたことが積み上がっていく感覚は、以前とは明らかに違います。同じように「AIに全部覚えさせようとして、うまく積み上がらない」と感じている方がいたら、置き場所を自分の手元に移してみる選択肢もある、と伝えたいです。

Obsidian × AI連携|使って分かった4つの差
Claudeのプロジェクト機能とObsidianの違いは
記憶を「AIの中」に置くか「自分の手元」に置くか
1
探せる範囲:日々の作業場所であるVault全体から探せる
資料をプロジェクトへ追加し直す必要がなくなりました。
2
記録の形:決めたことを「履歴」から「更新するファイル」へ
今後も使う結論だけを抜き出し、書き換えられる形にしました。
3
つながり:自分が忘れていても、辿れば出てくる
あやふやな引っかかりだけで、過去の記録に辿り着けました。
4
乗り換え:上限が来ても止まらなくなった
記憶が手元にあるので、別のAIにも同じ土台を渡せます。
完成した仕組みではありません。ファイルに書いても使い損ねることはあります。出先で壁打ちを続けるなら、プロジェクト機能の方が便利です。
それでも私の実感は、戻れないのが9割、戻ってもいいと思うのが1割です。
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この記事を書いた人

AIをガチで使い倒しているウルフ系ブロガー、のたです。
毎日Claude・ChatGPT・Geminiを使いながら、「AIで何ができるか」を実験中。
このブログでは、実際に使って感じたことをそのまま書いています。

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