こんにちは、のた(@Nor21011)です。
私はいつも、AIとの壁打ちでブログ記事を作っています。ただ、壁打ちの中で「こう書いてほしい」「この手順で進めたい」と決めたはずのことが、次の記事ではうまく引き継がれないことがありました。
前回の記事では、1本の記事の中で主張を揃えるために、設計書を使った話を書きました。それでも、記事をまたいで“自分らしさ”を保つには、それだけでは足りませんでした。
今日は、その足りない部分をどう埋めたかを話します。私がやったのは、AIに覚えさせるのをやめて、壁打ちで決めたことをObsidianに残し、次の壁打ちの前にまず読ませる、というやり方でした。Obsidianは、自分の手元にメモを残し、あとからつなげて使えるノートアプリです。覚えておく場所を、AIの中から自分の手元に移した。今回は、その運用について書きます。
メモリに入れても、守られない・見失うことがあった
ここでいうメモリとは、ChatGPTやClaudeにある、会話をまたいで情報を引き継ぐための機能のことです。最初に断っておくと、その中身が実際にどう動いているのか、私は正確には分かりません。ここで書くのは、あくまで私が使っていて感じたことです。
Obsidianを使うようになる前は、AIのメモリに自分の文体のクセや、記事を書くときのやり方を、それなりに詰め込んでいました。情報としては入れていたはずです。それでも、いざ書かせると守られないことが多くありました。
たとえば私は、話し言葉のような語尾(「〜なんです」「〜なんですよね」といった言い回し)は記事では使わない、と決めていました。壁打ちの中で一度そう伝えても、次の記事の初稿ではまた同じ表現が戻ってきました。そのたびに、同じことを伝え直していました。手順についても同じで、壁打ちが長くなると、最初は決めた流れどおりに進んでいても、途中でその流れを見失っていました。
このとき感じたのは、私がつまずいていた原因は「情報を入れていないこと」ではない、ということでした。入っているはずなのに、書くその瞬間に引っ張ってこられない。ここが一番の問題でした。
だから、ルールを“自分の手元の場所”に置くことにした
そこで、守ってほしいことをAIの記憶に任せるのをやめました。代わりに、壁打ちで決まったことをその場でファイルに残し、次に記事を書くときは、書き始める前にまずそのファイルを読ませる。この2つをセットにしました。
残しているものは、たとえばこんなものです。
- 自分の文体のルールをまとめたファイル
- ネタ決めから公開までのワークフローを書いたファイル
- 作業を始めるとき、AIに最初に読ませる案内のファイル
どれも「必ず引き継がせたい、自分らしさの核」です。壁打ちの中で決まっていくこれらを、AIの記憶に預けっぱなしにせず、自分の目に見えるファイルとして残しておく。そして次の壁打ちの入り口で、自分から「まずこれを読んで」と渡す。これが、私にとっての“第二の脳”の入口でした。
(Obsidianをどう組んでいるか、ファイルの中身をどう作っているかは、それだけで長くなるので別の機会にします。今回は、「自分の手元に残し、作業前にまず読ませる」という考え方に絞って書きます。)
ファイルにしたら、何が変わったか
この運用にしてから、修正の回数が目に見えて減りました。
以前は、記事のたびに「話し言葉を避けて」と伝え直しても、初稿にまた同じ表現が戻ってきていました。いまは文体ルールのファイルを最初に渡すので、少なくとも毎回ゼロから説明する状態ではなくなりました。返ってくる文章が、自分の思っている形に近いことが増えています。
壁打ちの途中で流れがずれても、ワークフローのファイルをもう一度読ませれば、決めた手順に戻れます。記憶をたどって思い出すのではなく、必要な内容をその都度ファイルから確認できるようになりました。
これは、前回の記事で残した宿題にそのままつながります。文体が記事をまたいでブレなくなるということは、“自分らしさ”が1本の記事の中だけでなく、記事と記事の間でも保てるようになる、ということです。まだ完全ではありません。それでも、AI任せだった頃には無理だった一歩を、確かに踏み出せた感覚があります。
これは“記憶の置き場”という第一歩
正直に書くと、いま私がObsidianで作っているものは、私にとってまだ「記憶の置き場」でしかありません。覚えておいてほしいことを、自分の手元に置き直しただけです。
でも、目指しているのはその先です。まずは、残したメモ同士をリンクでつないで、過去の判断や考えを必要なときに取り出せる“思考の作業場”にしていくこと。その積み重ねが増えていけば、AIとのやりとりにも、自分の考え方をより深く反映できるようになるかもしれません。いまはまだ、そのための土台を作っている段階です。“分身”と呼べるようなAIには程遠いですが、この積み上げの先にそれがあると思っています。
次回は、この「リンクでつないで思考を深める」ところを書いてみます。AIに全部覚えさせようとして、うまく積み上がらない感覚がある人に、少しでも届けばうれしいです。
Obsidian(第二の脳)に残して、まず読ませる
土台を積み上げている段階です。
