こんにちは、のた(@Nor21011)です。
「Codex」、今回はこのAIを使ってブログ執筆作業の一部を自動化しようとした時に、4時間も溶かしてしまった件についてお話します。Codexは、コードを書く、実行するなどの一連を自律的に行ってくれるAIです。今回はこのCodexを使って、ローカル環境で執筆したブログ記事のWordPress自動投稿システムを構築しようとした時に発生した事件を紹介します。
当初の想定では、Codexに自動投稿をお願いすればできるはずでした。それなのに、なぜかコードを書いたのはChatGPT、それを動かしたのは自分。エラーが出るたびにChatGPTに報告して修正する。これを延々と繰り返していました。
作業を始めたのは夜10時。正直、1時間くらいで終わると思っていました。実際に終わったのは、深夜2時です。
途中で、ふと手が止まりました。
え、Codexの出番は?笑
自動化を頼んだはずなのに、Codexはほとんど出てきていない。脱力と腹立たしさが同時に来て、「この4時間は何だったんだ」と画面を見つめていました。
原因は、ちゃんとありました。「AIに任せる」はずが、その指示がちゃんと通っていなかったためです。
この記事では、その夜に何が起きていたのかと、そこで学んだAIへの任せ方を書き残します。これからCodexやChatGPTでツールを作ろうとしている人が、同じ4時間を溶かさずに済むように。
何を作ろうとしていたのか
そもそもの出発点は、ChatGPTにCodexで何ができるのか、自分のブログ運営にどう活かせるのかを相談していたときのことでした。ブログ執筆ワークフローの中で「今の作業で一番ダルいところはどこか」とChatGPTに質問されたことが事の始まりです。
その問いに私は、記事を書いた後にWordPressへ転記する作業だと答えました。正直、特に困っているわけではありませんでした。ただ、強いて挙げるならここかな、という程度です。本文はすでに完成しているのに、タイトル、スラッグ、メタディスクリプション、カテゴリ、タグ、本文を一つずつ管理画面に貼り付けていく。頭は使わないのに時間だけ取られる、単純作業ではありました。
するとChatGPTから、CodexにWordPressへの自動投稿の仕組みを構築・実行させてはどうかと提案がありました。もともと「Codexで何ができるか」を知りたかったわけですし、できることが分かれば実際に作ってみたい。使ったことのないツールに触れるいい機会でもあります。やらない理由はありませんでした。Codex自体は初めてだったので、「一つずつ教えてほしい」と頼んで作業を始めました。
この時点では完全に前向きでした。終わるころには自動投稿が動いていて、面倒な転記作業から解放される。そんなイメージしか持っていませんでした。
気づいたらChatGPTがコードを書いていた
最初のうち、ChatGPTは「Codexでやります」と明言していました。だから安心して、提示された手順を一つずつ進めていました。
進めるうちに違和感が出てきました。Codexはコードを書いて実行までできるはずなのに、なぜ自分が手元のターミナルでコマンドを叩いているんだろう、という感覚です。最初は「初回だからセットアップだけ手動なのかな」と思っていました。
それでも違和感は消えませんでした。手で実行してみるとエラーが出る、内容をChatGPTに貼って修正してもらう、また手で実行する。エラーは次々と種類を変えてやってきました。ファイルパスのエラー、本文が反映されない、表示が崩れる、カテゴリが入らない、メタディスクリプションが入らない。一つ潰すと、また次が出る。これを10回以上は繰り返しました。
途中でふと気づきました。自動化したいはずなのに、やっていることはChatGPTにエラーログを貼る係でした。
それでも進めるしかなく、ようやくWordPress投稿が成功した瞬間、確信しました。これは自分がローカルでプログラムを動かしただけだ、と。
そこで出てきたのが、冒頭の「え、Codexの出番は?笑」でした。
ChatGPTに状況を伝えると、ChatGPT側も非を認めました。要点だけ書くと、本来はコードを書くのも動かすのも全部Codexにやらせるべきだったのに、ChatGPTが自分でコードを書くところまで抱えてしまい、Codexの出番を作らないまま進めてしまった、ということでした。
呆れと脱力が来ましたが、乗ってしまったのは自分なので、ChatGPTだけのせいにもできません。
なぜ、自分が実行係になっていたのか
夜中、画面の前でしばらく考えていました。自動化を頼んだはずの自分が、なぜコードの実行係になっていたのか。
行き着いた答えは、「AIに任せる」を一括りにしていた、ということでした。
今回の作業は、振り返ると3つに分けられました。
- 書く:自動投稿のコードを作る
- 実行する:そのコードを動かしてWordPressに投稿する
- チェックする:コードや扱う情報に問題がないかを確認する
ここまで読んで、当然の疑問が浮かぶと思います。「それ、全部Codexができるのでは?」と。その通りで、Codexは書くことも実行することも両方できます。
そして私が頼みたかったのは、まさにそこでした。Codexに自律的にシステムを組んでもらい、実行まで任せる。それができるはずだから、Codexにお願いしたんです。
ところが実際に起きていたのは、その逆でした。コードを書いたのはChatGPT、それを動かしていたのは自分。Codexは自律的に動くどころか、ほとんど出てきていませんでした。頼んだはずの自律実行が、まったく成立していなかったわけです。
あとから振り返ると、AIが自律的に動いていないサインは、いくつも出ていました。当時の自分は、見事に全部当てはまっていました。
- AIが「説明する人」になっていて、「動かす人」が自分になっている
- 中身は理解できていないのに、自分が伝達係になっている
- 気づけば自分が、AIの出力を検証する役回りになっている
自律的にやってもらうつもりが、その実、かなりの部分を自分が動かしていました。
Codexに「実行係」として戻ってもらう
原因が見えたところで、やり方を切り替えることにしました。とはいえ、自分一人でやり方が分かったわけではありません。ここも結局、ChatGPTに聞きながら少しずつ整理していきました。
私はそれまで、Codexを「WordPressに投稿してくれる魔法のボタン」のようなものだと思っていました。お願いすれば、こちらの意図を考えて全部やってくれる存在だと。でも実際のCodexは、そういうものではありませんでした。
ChatGPTに教わりながら分かってきたのは、投稿の仕組み(コード)そのものは別にあって、Codexはその仕組みを動かす作業者だ、ということでした。コードを読んで、必要なら直して、実行する。そこを担うのがCodexでした。
ここまでで、コード自体はもう手元にあります。ChatGPTと一緒に作った、あの投稿スクリプトです。そのため話は単純で、このコードをCodexに渡して、実行する役を任せればいい。自分が手で動かしていた「実行する」の部分を、本来やるべきだったCodexに返す。
頭の中で「Codexに何でもやってもらう」から「用意した仕組みを、Codexに動かしてもらう」へ。この捉え方を切り替えたことで、本来やりたかった形がやっと見えてきました。
パスワードが丸見えだと気づいた
Codexにコードを動かしてもらうには、Codexにそのコードを見せる必要があります。ここで、ふと不安になりました。
このコードは、WordPressにログインするためのパスワードや、APIキーといった、外に漏れてはいけない情報を扱います。Codexにコードのあるフォルダを見せるということは、その情報まで一緒に見せてしまうことになるんじゃないか。
実際、当時はパスワードにあたる情報が、コードと同じフォルダの中に置かれていました。このままCodexに渡したら、パスワードが丸見えです。コードは読めない私でも、これはまずいというのは分かりました。
ただ、気づけたのはそこまでで、ではどうすればいいのかは分かりませんでした。そこをChatGPTに相談すると、対策を考えてくれました。大事な情報をCodexに見せるフォルダの外へ移し、コードのほうも、その外にある情報を読みに行く形に書き換える。動かすときにはちゃんと使われるけれど、Codexが見るフォルダの中には残らない。そういう仕組みに直してくれました。
ただ、これで本当に十分なのか、自分では判断できませんでした。私は非エンジニアで、コードを読み解く知識も、セキュリティの知識もありません。「たぶん大丈夫」で動かすには、扱っている情報が重すぎました。
そこで、普段メインで使っているClaudeにも見てもらいました。すると、通信を安全にするための設定が抜けていることなど、自分では絶対に気づけなかった点を指摘されました。言われた意味は、正直その場では半分も分かっていません。それでも、見落としていた穴がふさがった、という安心感ははっきり残りました。
そして、ここまで整えてようやく、Codexにコードを動かしてもらいました。結果は問題なし。心配していたパスワードのような大事な情報も、Codexがのぞきに行くことはありませんでした。ここで初めて、自分が手でやっていた「実行する」を、本来のCodexに返すことができました。
こうして振り返ると、ChatGPTもClaudeも、かけがえのない相棒です。とは言っても、最初からこの役割分担を設計できていたわけではありません。4時間迷子になった末に、結果として「ここはChatGPT、ここはClaude」と落ち着いただけです。使いこなしていたというより、振り回されながら、なんとか形になったというのが実際のところでした。
この失敗から学んだこと
4時間迷子になったからこそ、学んだことがあります。その内容を整理しておきます。今回の遠回りは、次の3つが分かっていれば、たぶん起きませんでした。
役割を明確にしてから任せる
一番の反省はここです。何をやってほしいのかは、自分の中ではっきりしていました。記事をWordPressに自動で投稿したい。そこは最初から明確でした。
足りなかったのは、その作業を誰がどう担うのかという、役割分担の整理です。どこをAIに任せて、どこを自分がやるのか。この設計図を描かないまま走り出してしまったので、本来Codexにやってもらうはずだった部分を自分が担当していても、おかしいと気づけませんでした。
もちろん、AIが何をどこまで担えるのかは、最初から完璧に分かっている必要はありません。そこはAIと相談しながら決めればいい話です。ただ、走り出す前に一度立ち止まって、役割の地図だけは描いておくべきでした。
困ったら、まずAIに相談する。そして方向を逐一確認する
今回、色々なことがありましたが、最終的にやりたかった形に戻してくれたのもAIでした。エラーの対処も、運用の立て直しも、相談すれば一緒に考えてくれる。AIはやはり強い味方です。
だからこそ、困ったらまず相談する。そして、今やっていることが目指す方向に向かっているかを、こまめに確認する。今回で言えば、もっと早い段階で「これ、Codexでやらなくていいの?」と一言聞いていれば、4時間も溶かさずに済んだはずです。手を動かす前に、進む方向を確認する。これだけで、迷子になる時間はかなり減らせます。
複数のAIを使って、互いに補い合う
最後に、AIは一つに絞らなくていい、ということです。
今回、コードを作ったのはChatGPTでしたが、その安全性をチェックしてくれたのはClaudeでした。片方が作ったものを、もう片方に見てもらう。そうすることで、一つのAIだけでは気づけなかった穴に気づけました。セカンドオピニオンをもらう感覚に近いですが、それぞれの視点が重なることで、結果として完成度が上がります。AIを複数使うのは、贅沢でも面倒でもなく、互いの見落としを補い合うための、理にかなったやり方だと感じました。
これからAIでツールを作ろうとしているあなたへ
もし今、AIに何かを自動化してもらおうとしているなら、ひとつだけ伝えたいことがあります。
走り出す前に、簡単でいいので役割の地図を描いてみてください。やりたいことを、誰が担うのかで分けてみる。コードを書くのはAI、それを動かすのもAI、最後に確認するのは自分、というふうに。完璧な地図でなくて構いません。むしろ、分からない部分はAIに相談しながら埋めていけばいい。大事なのは、全部まとめて「お願いします」と丸投げしないことです。
そして、進めている途中で少しでも「あれ?」と思ったら、その場でAIに聞いてみてください。今やっていることは目指す方向に合っているか。この一言を惜しまなければ、私のように4時間も溶かすことはありません。
最初から完璧にやろうとしなくて大丈夫です。私自身、派手に遠回りをしましたが、それでも最終的には回る形にたどり着けました。回る形にさえ持っていければ、あとから改善していけます。
このツールを具体的にどう作ったのか、コードの中身や仕組みについては、別の記事で近日公開予定です。実際に手を動かして作ってみたい方は、ぜひそちらも読んでみてください。
まとめ
夜10時から深夜2時までの4時間で得たものは、WordPressへの自動投稿の仕組みと、AIへの任せ方についての学びでした。
今回いちばん身に染みたのは、AIに任せる前に、誰が何をやるのかという役割をはっきりさせておくことの大切さです。やりたいことが明確でも、その役割分担が曖昧だと、気づかないうちに自分が作業を担い、AIの出番がないまま時間だけが過ぎていきます。そして、進める途中で方向を確認すること、ひとつのAIに頼り切らず複数の視点で補い合うこと。この3つを押さえるだけで、AIとの作業はずいぶん楽になるはずです。
それでも私は、4時間かけて遠回りをしました。けれど、その遠回りがあったからこそ、AIに任せるとはどういうことかが、身をもって分かりました。今は同じツールで何記事も投稿していて、あの夜の徒労感が嘘のように、転記作業からは解放されています。
このツールを具体的にどう作ったのか、コードの中身や仕組みについては、近日公開予定の記事で詳しく紹介します。

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